ある日の午後、護チハウスに暗チハウスの家政婦二人が訪れた。
「ナランチャ！ボタン取れてたの付けたよー！ついでにここも穴空いてたから、かがっておいたよ！」
ナラ「マジで！？ありがとー！」
「あと、これね、残りものなんだけど、トリッパのトマト煮、ミスタ好きだったよね？よかったらどうぞ」
ミス「マジか！うまそー！ありがとう！」
「じゃあ、またねー」
ナラ「おう！チャオチャオ〜」
・「チャオチャオ〜！」
二人が帰って行くところが、ブチャラティの部屋から見えた。
ブチャラティ居間にやってくる。
ブチャ「お向居さんは何か用だったのか？」
ミス「トリッパのトマト煮をおすそわけしてくれたんだよ」
ナラ「オレはジャケットのボタン付けてもらった！」
ブチャ「あの二人にはいつも何かもらったり、お世話になってばかりだな」
ナラ「そうだな、あの二人が引っ越してきてくれて、ホント助かってるぜ！」
ブチャ「たまにはこちらもお礼をしなくてはな。今度、ディナーに二人を招いたら、どうだ？」
ミス「それいいな！」
ナラ「今度の日曜だったら全員居るし！」
ブチャ「男ばかりのところに、二人だけだとつまらないだろうし、トリッシュをよぶのはどうだろう？」
ミス「そうだな、そうしようぜ」
こうして、家政婦二人は護チハウスのディナーに招かれることになった。



コンコンコンコン！
・「こんばんはー」
ミス「ノックが４回だとぉ！？普通、ノックっつーのは２回だよな？誰だテメェ！」
ミスタ、震えながらピストルズを構える。
ジョル「明らかにお向居さんの声だったでしょう。開けますよ」
「おじゃましまーす。お土産にアップルパイ焼いてきました」
ブチャ（ギクッ）（部屋の奥の方で）
「あと、ワインもたくさん持ってきましたよ。白と赤２本ずつで４本です！」
ミス「なんだと！４本だってぇえええ！？」
アバ「おい、ミスタが倒れたぞ」
ナラ「ミスタ！ミスタ！死ぬな、ミスタ！しっかりしろ」
ナランチャは白目をむいているミスタの肩を揺さぶる。
フー「ミスタ！２本ずつですから！２本ずつですから生きてください！」
その光景を死んだ目で見ているジョルノ。
家政婦の方へくるりと振り向く。
ジョル「騒がしいですけど、どうぞ」（超イイ笑顔）
（この笑顔、なんか怖い）
「おじゃましまーす」
ブチャ「もう少しでできるから、そこに座って待っていてくれ。そうだ、紹介したい人がいるんだ。トリッシュ、こっちに来てくれ」
トリッシュ、キッチンから出てくる。
トリ「はじめまして、ブチャラティから話は聞いてるわ。私はここの家の人たちとは腐れ縁みたいなものかな？二人は日本から来たんでしょう？日本では今何が流行ってるの？私、日本の着物が大好きなの」
ブチャ「トリッシュ、自己紹介もまだなのに、そんなにまくしたてては、二人が困ってしまうだろう？」
トリ「いいじゃない、女の子同士なんだから。仲良くしましょうね」
ブチャ「じゃあ、トリッシュは二人と料理が出来上がるのを待っていてくれ。オレはトリッシュと交代して、キッチンの方を手伝ってくる」
ブチャラティ、キッチンの方へ行ってしまう。
アバッキオとジョルノがキッチンから慌てた様子で出てきて、扉の前に立ちはだかる。
ジョル「ブチャラティ、こっちは大丈夫ですから」
アバ「トリッシュのところはひと段落したから、大丈夫だ」
ミスタがリビングから駆け込んでくる。
ミス「俺がキッチン入るからさ、ほら、あの、ナランチャが届かないところ、ブチャラティが取ってやってくれよ」
フー「ブチャラティ、こっちも手伝ってください」
ブチャ「そうか？じゃあ…」
ブチャラティ、リビングに戻っていく。
トリ「はあ、よかった」
「どうして？」
トリ「ああ見えてね、ブチャラティって料理がてんでだめで、暗黒物質が出来上がってくるのよ。しかもすごいイイ笑顔で運んでくるの。食べざるを得ないじゃない？」
「どこにでも１人はいるんだねーそういう人」

アバ「おい、できたぞ、みんな座れ」
アバッキオがオウム型のミトン（ブチャラティ購入）を手にはめ、大きなラザニアの皿を持って現れる。
ナラ「わーい！じゃあ、とはオレの両隣ね！」
ブチャ「ナランチャ、せっかく来てくれたんだから、みんなと話せるように座ってもらわないと、悪いだろう？」
ナラ「えー、まあブチャラティがそう言うなら」
「私はナランチャの隣に座るよ！」
ナラ「ありがとう！」
ブチャ「じゃあ悪いが、はあっちの方に座ってくれるか？」
「はーい」
ジョルノがの座る椅子を引く。
ジョル「さんこちらへどうぞ」
「ありがとう」
ジョル「当然のことですよ（イケメンスマイル）」
（ゾワッ…）
そのほかのメンツが適当な席に座った。
ブチャ「みんな、ワインは持ったか？ここ最近、二人にはお世話になりっぱなしで、感謝している。これからも良好な関係を続けられることを祈って」
全員「乾杯！」
トリ「ブチャラティ、何食べる？とってあげるわ」
ブチャ「じゃあ、そっちのオーブン焼きを」
それを見ていた家政婦二人。
「ねぇねぇ、あの二人って付き合ってるの？」（コソコソ）
ナラ「えー違うんじゃねぇの？かなり仲良いは思うけど、付き合ってるって感じじゃないぜ？」（むしゃむしゃしながら大声）
「でも、今もすごい良い雰囲気じゃない？」（コソコソ）
ミス「それがさー、トリッシュはブチャラティにめっちゃアタックしてんのに、ブチャラティはトリッシュの境遇なんかもあって完全に保護者気取りでさー、進展しねぇの」（ひそひそ）
アバ「ああ見えてブチャラティは、色恋沙汰にはかなり鈍感だからな」
「えー！すごいお似合いだから、早くくっつけばいいのに」
「ねー！あの二人を遠くから眺めていたい！」
アバ（この二人、やたらブチャラティにプレゼント渡してるけど、そういう気じゃないのか？）
　
食事も進み、テーブルのそれぞれのところで会話が盛り上がっている。
フー「そういえば、就労ビザって未成年でも降りるものなんですか？」
「さあ、どうなんだろうね？」
フー「？あれ？でもさんとさんって未成年ですよね？」
「違うよー成人してるよ、とっくに」
ナラ「！！！？！？？！え、うそだろ？俺より年下のはず…うそだ！！！」
会話を小耳にはさんでいたミスタがに話しかける。
ミス「え、マジで１０代じゃないわけ？二人とも」
「そうだよー言ってなかったっけ？」
ミス（ジャポネーゼのパネェろり力（りょく）(ﾟдﾟ)）

のワイングラスが空になっているのに気付いて、ジョルノが注ぎに来る。
ジョル「さん、お代わりいかがですか？」
「ありがとう、でも、私そんなに飲めないから。あとはお水で」
ジョル「そうでしたか、気付かなくてすみません。今、ミネラルウォーター持ってきますね」（イケメンスマイル）
（ゾワッ…）
ジョルノ、にミネラルウォーターを出した後、新しいワインボトルを開けに行く。
「ねえミスタ」
ミス「どうした」（ピッツァを頬張りながら）
「ジョルノなんだけどさー」
ミス「キタ！お前もジョルノのイケメンにやられたか？」
「違くてね、なんかジョルノの完璧具合というか隙のなさを見てると、モヤッというかイラッというか、滅びろって言葉が頭に浮かぶんだけど、これって何かなあｗｗｗ」
ミス「ぶふっ！！イケメンに厳しいｗｗｗ」
「ミスタ汚い！」
フー「てめぇ、何やってんだ、ナランチャ！なめてんじゃねえぞ！！何度言ったらわかるんだ、このド低能が！！！」
ナラ「馬鹿にしてんじゃねぇ！！ぶっ殺すぞ！」
「ひぃぃ！何が引き金でこんなことが起きたの？」
アバ「おい、危ないからこっち来てろ、ああなるとあいつら周りが見えなくなるからな」
「ときどき、怒鳴り声が聞こえるから、アバッキオさん辺りかと思ったら、まさかフーゴとナランチャちゃんだったとは」
アバ「なんで、俺だと思ったんだよ」
「何となく。恐そうだし」
トリ「はいはい、二人とも落ち着いて。デザート持ってきたわよ。のアップルパイと…」
ブチャ（ビクッ）
トリ「プリンとチョコレートね」
ナラ「わーい！」
フー「まったく…」
ミス「ブチャラティ、がせっかく作ってきてくれたんだから、アップルパイ食おうぜ」（ニヤニヤ）
ブチャ「いや、俺は…」
「あ、もしかして、ブチャラティさん、アップルパイあんまり好きじゃありませんでした？」
ブチャ「そんなことはないぞ！ぜひ頂こう！」
ブチャラティは苦手なリンゴが入ったパイを口いっぱいに頬張ることになった。
は大好きなプリンに早速手をつけていた。
「え、これ、すごいおいしい！手作りだよね？誰が作ったの？みす…」
ジョル「僕です」
ミス「ちなみにプリンはジョルノの大好物だぜｗｗｗ」
「なんで！？プリンは私の死ぬ前に食べたいお菓子ランキングで１位２位を争うポジションなのに！！なんでジョルノと一緒なの！？」（酔ってる）
ジョル「ちょっと待って下さい。なんで僕が罵られたんですか？！」
「え、このチョコレート、どこの？誰が買ってきたの？お店の場所教えて？」
ジョル「僕のおススメです。店の場所は…」
ミス「ちなみにチョコレートもジョルノの大好物だぜｗｗｗ」
「ジョルノ！絶対に私の方が、チョコレートのこと愛してるんだからね！！」（酔ってる）
ジョル「だから、なんで敵対視されてるんですか！？」
「もういい、滅びろ」
「滅びよ、ジョルノ」
ジョル「あんたたち、相当酔ってますね？！」
ナラ「ほろびよｗｗｗｗｗ」
ミス「そこまでｗｗｗｗｗ」
ナラ「イケメンに厳しいｗｗｗｗ」
ミス「俺たちイケメンじゃなくてよかったなｗｗｗｗｗ」
全員が爆笑の中、ソファでブチャラティだけが真っ青な顔でぐったりしていた。
ブチャ「リンゴ、滅びよ」

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