ある日のこと、リゾットに「たまにはゆっくりしてこい」と言われ、一泊二日ヴェネツィアの旅に行ってきた家政婦は、おみやげを持って、護チハウスを訪れた。 アバ「…なんだ」 「ブチャラティさんいますか？」 アバ「今、呼んでくる」 アバッキオが引っ込んで、ブチャラティを呼んでくる。 ブチャ「チャオ、二人とも。どうしたんだ？」（良い笑顔） 「こ、こんにちは！」 「旅行に行ってきたんで、おみやげを持ってきたんです！」 「これはみんなに。こっちはブチャラティさんにです！」 ブチャ「これは…パスタか？」 「仮面とかゴンドラの形をしたパスタです。カワイイかな、と思って」 ブチャ「可愛くて食べられないな、ありがとう！こっちは…ヴェネツィアングラスじゃないか！これを俺に？高かったんじゃないか？」 「いえ、私たちの気持ちなんで」 ブチャ「いや、しかし」 「受け取ってください！ホント気持ちなんで！」 ブチャ「そうか？悪いな、では、遠慮なく。またよかったら、うちに夕飯でも食べに来てくれ」 ・「はい！ありがとうございます！」 二人、嬉々として帰って行く。 暗チハウスに入ろうとしたとき、後ろから声がかかる。 アバ「おい」 「あれ？アバッキオさん、なんですか？」 アバ「おまえら、ことあるごとにブチャラティに贈り物をしやがるが、どういうつもりなんだ」 「どういうつもりって…ブチャラティさんは私たちのアイドルですから」 「ファンとしてプレゼントを渡せる機会は逃したくないんです」 アバ「…？じゃあ、ブチャラティと付き合いたいとか、そういうことじゃないのか」 「滅相もない！」 「畏れ多い！私たちは遠くからブチャラティさんを眺めているだけで幸せなんです！」 「できれば、トリッシュちゃんと幸せになって欲しいんです！」 アバッキオ、ため息をつく。 ビビる家政婦。 「ヤバい、アバッキオさん怒らせちゃったかな…？」 「なんか、変なこと言った？」←十分言ってる。 アバ「…俺も同じだ」 アバッキオは家政婦たちが見たこともないような清々しい笑顔でそう言った。 ・「え…？」 アバ「おまえたちにも、是非、ブチャラティの幸せを願って、これからも見守って欲しい」 「アバッキオさん…いえ、アバッキオ先輩！」 「アバッキオ先輩！」 ３人は暗チハウスと護チハウスの面した路地で手を取り合った。（BGM：I will allways love you byホイットニー・ヒューストン） 「アバッキオ先輩とは、これからとても仲良くなれそうです！」 「これからはちょくちょくお茶でもしましょう！」 アバ「いいな！ブチャラティのことについて、色々話そう」 こうして３人は、定期的に「ブチャラティを見守り応援する会」（BMOK（ビーモック））を開催することにした。 その光景を、護チハウスの２階から偶然見ていたブチャラティ。 ブチャ（あの３人が仲が良かったとは知らなかったな。あまり人付き合いをしたがらないアバッキオに友人ができたようで良かった） ブチャラティには会話の内容が聞こえていない。 ← 　lista 　→