雨が降って珍しく蒸し暑くなった夏のある日。いつものように飯炊き係が昼ご飯の仕込みをしていた。
（あー頭痛ぇ…）
は手早く仕込みをすませると、リビングのソファで横になっていた。
ペシ「どうしたんですか！？の姉貴！」
「ちょっと、いつもの偏頭痛が出たー。寝てれば、大丈夫だから」
ペシ（どうしよう、顔色もすごく悪いよ…そうだ、兄貴に電話してみよう）
ペッシ、携帯を取り出す。
ペシ「もしもし、兄貴ですか？」
プロ『どうした』
ペシ「実は、の姉貴が偏頭痛ですごく辛そうで…どうしたら良いでしょう？」
プロ『はぁ？偏頭痛？あれって慢性的なもんだろ』
ペシ「寝てれば、良くなるって言ってるんですけど、顔色もすごく悪くて」
プロ『本人がそう言ってんなら、寝かせとけ。それが一番だろ。俺もなるべく早く帰る』
ペシ「はい、わかりました」
ペッシ、電話を切る。
ホル「ただいま〜」
ホルマジオ・ソルベ・ジェラートが夕飯の買い物から帰ってくる。
ペシ「ああ、みんな良いところに！」
ペッシ、玄関で三人を出迎える。
ジェラ「どうしたの？」
ペシ「実はの姉貴が偏頭痛らしくて、今、リビングで寝てるんですけど」
ホル「おい！どうしたんだよ！大丈夫か、しっかりしろ！」
リビングに先に入ったホルマジオが叫んでいる。
ジェラートの顔が引きつり、ツカツカとリビングへ入る。
ジェラ「お馬鹿っ！！」（背負い投げ）（物理）
ホルマジオ死亡。
ジェラ「頭が痛い人の近くで騒いでどうするの！（小声）」
ソル「おい、大丈夫か」
「寝てれば、大丈夫だと思う」
ジェラ「顔色悪いじゃない。ソルベ、ベットまで運んであげて！」
ソル「おう！」
「え、ちょ、運ぶって！」
ソルベ、を抱き上げる。
「ぎゃああああ！なんですか、この屈辱プレイ！」
こうして、は一日仕事を休んで、療養することになった。


リゾット、騒ぎを聞きつけて、部屋から出てくる。
リゾ「はどうしたんだ？」
ソル「持病の偏頭痛が出たらしくてな、部屋で休ませることにしたんだ」
リゾ「そうか…偏頭痛はどういうときに辛いんだろうか」
ソル「オレも聞いたら、湿度が高いのが原因だろうって言ってたぞ」
リゾ「そうか！」



一方のタクシー内のプロシュート。
プロ（ペッシには、ああ言ったものの、アイツがへたってるってどういうことだ？横になってるとか、よっぽどだろ）
携帯で何か調べた後、運転手に言葉を投げかけた。
プロ「おい、○○デパートに寄ってくれ」



リゾットがたちの部屋の扉の前に立ち、隙間から中を心配そうに覗いている。
リビング脇の鏡から、イルーゾォが顔を出した。
イル「リーダー、そこでちらちら見てると、が気になるだろうから、やめた方がいいよ」
リゾ：がーん！！
リゾ「偏頭痛はどれくらい痛いんだろうか」
イル「人それぞれだけどね、俺も偏頭痛持ちだけど、日によって程度が違うし…」
リゾ「そうか、可哀想に…」
イル「そんな飼い猫じゃないんだからさ（笑）」



プロシュート帰宅。
プロ「おい、ペッシ。荷物が多いから手伝え」
ペシ「はい、兄貴！って、なんですか、この大荷物？」
プロ「にだ」
ホル「おーすげー、これはミネラルウォーター（高級）。栄養ドリンク（高級）に、あの人気パティシエのチョコレートだろ？　こっちは有名なブランドのフルーツか！　あと、カスピ海ヨーグルトｗｗｗ」
「頭痛薬４種類に、アロマキャンドルと低反発枕も入ってる！」（買い物から帰ってきて、リビングでくつろいでいた）
ホル「まだまだ底が見えねぇｗｗｗ」
プロ「家政婦の部屋の脇に運んどけ」
ペシ「はい、兄貴」
プロシュートはチョコレートの包みを持って、の部屋へ向かう。
プロ「おら、起きろ」
「んぁ、兄貴？」
プロ「お前の好きなチョコレートだぞ」
「え、わざわざ買ってきてくれたんですか、兄貴。私、今死んでも良い(*´▽｀*)」
プロ「死ぬな、食え」
プロシュート、チョコレートを枕元に置こうとして、の頭の周りに大量のシリカゲル（乾燥剤）が置いてあることに気付く。
プロシュート、一つつまみ上げて、顔を引きつらせる。
「え、兄貴、なんか、調子こいてすみません」
プロ「お前が悪いんじゃねぇ。チョコレート食って寝てろ」
プロシュート、シリカゲルを摘んだまま、リビングへ。
プロ「誰だ！？このふざけたもん置いたやつ！何の意味があって、乾燥剤が並べてあるんだよ！」
プロシュート、大きく振りかぶって、シリカゲルをテーブルに投げつける。
リゾット、無表情で手を挙げる。
イル「まさか、さっき、部屋の様子をうかがっていたのは…！？」
リゾ「湿気が大敵だと聞いて…」
ホル「おい！家中の菓子の袋が開いてんだけど！！」
ジェラ「やだぁ！食材の袋も開いてる」
イル「まさか、リーダー、全部開けて、シリカゲル出したの？」
リゾ「たくさん必要だと思ったから」
「可愛い！小学生みたいなかわいさ！」
プロ「馬鹿か、てめぇ！食い物の乾燥剤ごときで、部屋の湿度を左右できるか！」
リゾ：がーん！
「リゾットの優しさを踏みにじるなんて、このイケメン野郎！でも、のために金に糸目をつけず色々買ってきたのは、褒めてやる！」
プロ「てめぇは黙ってろ！」
ホル「おい！プロシュート、お前宛に除湿器？が届いたけど、なんだよ！これ」
プロ「よし、の部屋にすぐ運べ」
の具合は翌日には良くなり、仕事にも復帰した。






ifストーリー〜これが護チだったら？〜

ブチャ「これより、が偏頭痛で倒れたことを受け、対策会議を始める！意見があるものは手を挙げろ」
ナラ「はい！乾燥剤！」
ミス「どんだけ、量が必要なんだよ！」
フー「確かに除湿は有効でしょうが、この場合は除湿器が必要でしょう。でも、イタリアだと除湿器はあまり普及していませんから、金額が…」
ブチャ「除湿できる他の方法は難しいか？」
ジョル「冷たい氷の入ったコップなんかを置いておくと、結露して、除湿の効果がある、と聞いたことがありますが…」
アバ「部屋を閉め切ってやれば、室温も下がって、快適かもな」
ブチャ「よし、ワインクーラーや大きめのコップを複数用意して、その方法を採用しよう」
ミス「アロマテラピーなんかは効くのか？」
ナラ「あろまてらぴー？何それ、食い物？」
フー「そうですね、ストレスも原因と言われていますから、リラックス効果があるオイルを使えば、効きそうですね（華麗にスルー）」
ブチャ「よし、アロマテラピーも採用だ」
ジョル「快適な寝具に新調しても良いかもしれませんね」
ブチャ「確かに！」
ナラ「あとは、好きな食いモンたくさん用意してやろうぜ！」
ブチャ「そうだな。よし、では、除湿はナランチャ、俺、アロマテラピーはアバッキオ、寝具調達はジョルノ、調理担当はフーゴとミスタで頼む」
一同「ラジャー！」

…すごい。

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