ある日のこと、ホルマジオとリゾットと家政婦がコーヒブレイクをしていると、メローネが封筒を持って、リビングに入ってきた。
メロ「これ、株の配当でもらったんだけど、一人じゃ使い切れないし、ちゃんとちゃんが案内してくれるなら、みんなで日本旅行行かない？　俺、日本って行ってみたかったんだよね〜」
　メローネが取り出したのは、NAL(NIPPON AIR LINE)の莫大な額の優待チケットだった。
「ええ！　これすごい量じゃない？　いくらくらいあんの？」
メロ「２束だから、2万ユーロじゃない？」
ホル「はああ！？　なんじゃそりゃ！」
メロ「いや〜ちょうどNALの株、大量買いしたときに配当の時期でさあ」
「意味がわからん」
メロ「それで、リーダーどうする？　みんな予定つきそう？」
リゾ「少し先だったら、みんな予定がつけられるんじゃないか？　家政婦たちもずっと里帰りしていないし、この機会に故郷に帰り、家族に会ってきたほうが良いと思うんだが…」
「リゾット、優しい！！」
「さすが私の脚！！」」
メロ「ちょっと！　お金払うのは俺だよ！」
　こうして、暗殺チームは、7泊9日の日本旅行に旅立つことになった。その日に向け、メンバーは仕事を前借りして暗殺家業に励んだという。

３ヶ月後ーー
リゾ「それでは！　ついに『暗殺チーム秋の日本へ大出張スペシャル☆』に出発する。各自パスポートは持ったか」
メロ・ホル「いえーい！！」
リゾ「家政婦２人は、前乗りして里帰りしている。そのため、最初の目的地到着までは、イタリア男のみで行動することになる。イタリアの恥にならないように、自覚を持って行動するように」
イル「…大げさ」
そして、暗殺チーム９人は、晴れて日本旅行へと出発した。

出雲縁結び空港ーー
「あ、きたきたー！」
「こっちこっちー！」
家政婦２人が到着ゲート前でプラカードを持って、みんなを出迎えた。プラカードには「イタリアンマフィアご一行様」と日本語とイタリア語で書かれている。（家政婦たちは自分たちが勤務するところが暗殺チームだとは知らない）
メロ「ちょｗｗｗ　情報がだだ漏れｗｗｗ」
プロシュート、家政婦２人の頭をスパーンする。
「兄貴にスパーンされて幸せ！」
「このイケメン野郎！　せっかくセットした頭を叩くとは！」
ギア「いいから、早くそれしまえ！」
ジェラ「出雲縁結び空港なんて、なんて素敵な名前！」
イル（…疲れた）
「はいは〜い、時間押してるから、早速出雲大社に出発しましょー」
メロ「はーい、ガイドさん〜」
一行は出雲大社へ出発した。
そして、出雲大社への参拝を果たし、ソルベとジェラートはお揃いのお守りを買った。
ソル「出雲大社が行きにくいとは知らなかった。希望を叶えてもらって悪かったな」
「せっかく日本に来たんだしさ、行きたいとこ行っといたほうがいいよ。ぶっちゃけ私達も来たことなかったしさ！」
「ん？　今、１０月だよね。１０月っていうと、出雲大社に全部の日本の神様が集まって、人間の運命、というか、誰と誰がカップルになるか、決めてるらしいんだよね」
ジェラ「うそ！　私、もう一度お詣りしてくる！　ソルベ行くわよ！」（ダッシュ）
「ああ！　時間が押してるのに！」
メロ「ねえ！　この俵型まんじゅう、超クールじゃない！？」
イル（…おいしい）
プロ「おいリゾット、立ったまま寝るなよ」
リゾ( ﾟдﾟ)ﾊｯ!
こうして無事に出雲大社参拝が終了し、一行は高速バスを使い、京都へ移動した。

京都：旅館前
「ここが今夜泊まるお宿で〜す」
「露天風呂もあるよ」
イル（すごい…本格旅館だ）
ホル「クールジャパン！」
ジェラ「趣があるわね」
ソル「うまい酒が飲めそうだな」
ペシ「やっと着きましたね」
「つか、プロシュートの荷物も持ってるから疲れてるんでしょ。このイケメン野郎いい加減にしろ」
ペシ「いいんですよ、俺が持つって言ったんで」
「ペッシ…いい子…！」
プロ「日本の岩風呂がどういうモンなのか、早く試してえな」
ギア「腹減った」
「夕食は遅めで８時からにしたよ」
「ゆっくりお風呂に入ってね」
リゾ　0ｏ。(。ｐωー。)
メロ「はいリーダー、まだ寝ちゃだめだよ〜。お部屋まで歩いてね〜」

夜８時：個室食事処
豪華な料理が運ばれてくる。
イル「すごい…なんてキレイなんだ」
「イルーゾォ、日本に来て初めて喋ったんじゃない？」
イル「そう？　俺的にはすごい喋ってるつもりだった」
机には色とりどりの先付、アオリイカを主にしたお造り、甘鯛の焼き物、季節の野菜ときのこの天ぷら、湯葉の茶碗蒸し、湯豆腐が順番に用意され、お食事には松茸の吸い物、栗ご飯、香の物に千枚漬けが出されるとお品書きに記されていた。
ホル「頑張って仕事増やして、金貯めた甲斐があったよな…（涙）」
「ねえメローネ、本当に私達の分、払ってもらってよかったの？（コソ）」
メロ「プランも予約もガイドも全部やってもらってるわけだし、気にしなくて良いよ〜」
「なんかさあ、明治時代の風刺画で100円札燃やして『どうだ明くなったろう』って言ってる人みたいだよね（コソ）」
ジェラ「みんな、何飲む？　おビールの人〜？」
「あ、地ビールもあるよ〜私地ビールにする」
ソル「地酒もうまそうだな」
プロ「俺も地酒」
イル「このひやしあめって何？」
「しょうが味の甘くて冷たい飲み物で、シナモンの匂いもちょっとするよ」
イル「じゃあそれで」
「私、生絞り紀州みかんスカッシュで」
プロ「おい、家政婦、まとめて注文しろ」
「はい、兄貴！　ああ、浴衣を着ている兄貴もまた素敵」

宴もたけなわに近づいた頃。
イル「ねえ、この日本のピクルスなんていうの？」
「千枚漬けだよ、京都の有名なおみやげの一品だよね」
イル「ふーん…明日買いに行きたいんだけど」
「じゃあ、有名な漬物屋さん調べておくよ」
イル「ありがとう」
リゾ「すまない、二人共」
「わあ！　急に後ろから話しかけないで！」
イル「リーダー今日はおかしくなってないんだね」
リゾ「なんのことだ？」
「それで、リゾットなに？」
リゾ「ああ、このお菓子なんだが、なんというんだ？　買って帰りたいんだが、どこで買える？+.(*'v`*)+」
リゾット、金平糖の包みをトトロがおみやげ包みを持つようにつまんでいる。
・「金ｗｗｗ平ｗｗｗ糖ｗｗｗｗｗｗ」
「じゃあ、有名な金平糖屋さんも調べておくね」
リゾ「よろしく頼む　(｀・ω・´)」
　その後、飲酒組は思う存分、日本の地酒を楽しみ、非飲酒組は露天風呂を堪能した。
　翌朝、借りてきた猫状態だったギアッチョが二日酔いになった。

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