京都での目覚め

日本旅行2日目ーーー
AM6:30
家政婦2人は、身なりを整えて、それぞれ暗チメンバーを起こしに行った。
はソルベ・ジェラート・メローネ・ホルマジオの部屋へ。
コンコンッ
「おじゃましまーす」
ジェラ「あら、おはよう。もう準備できてるなんて、偉いわね」
「姐さん…！その言葉だけが救いですよ、ぶっちゃけ早起きツライ」
ジェラ「みんな起こすのよね？あ、ちょっと待って。メローネが全裸で寝てるのよ」
ジェラート、扉を一度閉める。
２分後。
ジェラ「お待たせ～どうぞ～！」
部屋に入ると、メローネが簀巻にされ、浴衣の帯できつく縛らていた。
メロ「あ、おはよ～（いい笑顔）」
「ちょ、こわ！　情報量が多すぎてどこから突っ込んでいいかわからないんだけど！」
ソル「おはよう」
ソルベは旅館の部屋の窓辺によくある、椅子とテーブルがある例のスペースに座って、浴衣のままお茶を飲んでいた。
「どこの旦那だよ、イケメンすぎかよ！」
ソル「なんの話だ」
ジェラ「私の旦那よ♡ 」
ホルマジオはまだグーグー寝ている。
「問題はコイツか…」
ジェラ「ほら、起きなさい」
とジェラートは、２人でホルマジオを揺さぶってみるが、全く起きる気配がない。
「朝食、無理言って７時からにしてもらったんだよ?」
ジェラ「実力行使に出るしかないわね…」
ジェラートはおもむろに立ち上がると、ホルマジオの眠る敷布団の頭側の端を掴んで、一気に持ち上げた。
ジェラ「おらあああ！！（地声）」
「さすがジェラ姐さん！私たちにできない事を平然とやってのけるッ　そこにシビれる！あこがれるゥ！」
ホルマジオは床の間の角に頭を強打する。
ホル「なんだ！スタンド攻撃か！」
ジェラ「よし、起きたわね！」

一方は、ペッシ・プロシュート・リゾット・イルーゾォ・ギアッチョの部屋へ。
コンコン
「すみませーん」
誰も出てこない。
コンコン
「勝手に入りますよー」
イル「なに…」
イルーゾォ、観光雑誌ろろぶを片手に顔を出す。
「朝ごはんの時間になるから、声かけに来たよ」
イル「もうそんな時間か。みんなまだ寝てるけど、入っていいよ」
部屋の中は静まり返っている。
「怖っ！！みんな生きてるんだよね？」
イル「じゃ、俺は鏡の中にいるから、みんな起こしといて」
「無責任！じゃ、じゃあ一番平和そうなペッシから」
、ペッシの肩を揺さぶる。
「ペッシー朝だよー」
ペシ「うーん。あ、の姉貴！おはようございます！わざわざ起こしに来てくれたんですか？」
「朝ご飯の時間があるからね。よし、じゃあ次はリゾットだ」
ペシ「じゃあ、兄貴は俺が起こしておきますね！」
「なんて良い子！助かる！」
ペッシがプロシュートを起こしている隣で、はリゾットの肩をそっと叩いた。
（一番、死んでるっぽい…）
「リゾっ…」
リゾットの目がカッと開き、むくりと起き上がる。
「ひいぃぃ！」
リゾットしばらく固まった後
リゾ「よく寝た…(｀・ω・´)」
「よく寝たんだ…（怖い）」
ギア「うるさい…頭に響く」
布団を被ろうとするギアッチョに起きてきたプロシュートが思い切り蹴りを入れる。
プロ「オラッ！泣き言言ってんじゃねえぞ！（寝起きで不機嫌）」
ギア「やめろ…！吐く…！」
「吐かないで、ギアッチョ！ソルマックと太田胃散あるけど、飲む？」
ギア「なんかよくわかんないけど、薬くれ」

AM7:00
昨晩と同じ個室食事処に全員が集まった。
御膳には、あじの開き、がんもどきの煮物、だし巻き卵、ごま豆腐、山菜のおひたし、梅干し、香の物、味のり、お味噌汁、ご飯が並べられていた。
家政婦の前に座っていたイルーゾォが家政婦に声を掛けた。
イル「さっきガイドで箱根にガラスの森っていうのがあるって見たんだけど、ちょっと行ってみたいかも」
「私、箱根のガラスの森行ったことないな」
「あそこ、日本人は楽しいけど、ベネツィアのガラスがメインだから、イタリア人は普通に現地でもっとキレイなの見てると思うよ」
イル「ふーん、じゃあいいかな」
「それだったら、東京出たときに江戸切子のお店とかに行ってみる？その方が楽しいと思うよ」
「イルーゾォ、行きたいところのリクエストが特になかったし、旅程に加えよっか」
イル「江戸切子ってなに？」
一方、リゾットは余った味のりを集めていた。

AM8:30
一行は荷物をまとめて、ロビーに集合していた。
プロ「おい、家政婦」
「はい、兄貴なんでしょう！」
プロ「あそこに飾ってある見事なボンサイを俺の店にも欲しい」
「あれを譲ってもらうのは無理だよ」
プロ「じゃあ、あれを作った職人が誰か旅館に聞いてこい。イタリアに呼び寄せる」
「時間ない時にそんな無理言うな、この金持ち野郎！」
プロ「つべこべ言わずに行け！」
「はい、兄貴！」
こうしては旅館の女将に盆栽職人の人を紹介してもらい、旅行の道中、電話でイタリアで仕事をしてもらう約束を取り付けた。
「はい、みなさーん、京都観光にはマイクロバスをチャーターしましたよー（メローネの金で）」
ホル「すげー！」
「お前らの人数が多いせいで団体様扱いなんだよ！」
「ジャンボタクシーでも10人しか乗れないんだよ！」
ちなみに家政婦を入れて、暗チご一行は11人である。
リゾ「運転手さんに今日はお願いしますと日本語で伝えてくれ」
「ちゃんとしてる！さすが私の脚！」
メロ「みんな、バスの前に並んで並んで～！写真撮ろう！」
一行はマイクロバスの前に背の順で並んで写真を撮ると、意気揚々とバスに乗り込み、最初の目的地、龍安寺へ出発した。
太田胃散で症状が改善したギアッチョだったが、バスの席の隣がメローネだったので、最悪の京都観光になった。

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